点耳薬の使い方｜耳浴｜点耳｜耳あか｜窪田薬局

2024/6/14

点耳薬の使い方

点耳薬は、耳の中に薬液を直接滴下し、外耳道から中耳腔の病気を治療する薬です。
点耳（てんじ）や耳浴（じよく）という使用方法があります。どちらも滴下後、点耳は２～３分、耳浴は１０分間ほどそのままの姿勢を維持していただきます。

気をつけましょう！点耳薬と点眼薬

Sample

点耳薬は目薬と容器が似ていたり、名称が同じものもあります。誤って目に点さないようご注意ください。画像は例として「タリビッド耳用液0.3％」と「タリビッド点眼液0.3％」を掲載しました。

商品名	pH 　浸透圧比	添加剤
タリビッド耳科用液0.3％	pH 6.0〜7.0　浸透圧比 1.0〜1.2	塩化ナトリウム、ベンザルコニウム塩化物、希塩酸、水酸化ナトリウム
タリビッド点眼液0.3％	pH 6.0～7.0　浸透圧比 0.95～1.15	塩化ナトリウム、pH調節剤

主な点耳薬をご紹介します

タリビッド耳科用液0.3％
（成分オフロキサシン）

コムレクス耳科用液1.5%
（成分レボフロキサシン）

ロメフロン耳科用液
（成分塩酸ロメフロキサシン）

ベストロン耳鼻科用
（成分セフメノキシム）
→溶解後、冷所保存で1週間以上経過したものは使用しないでください。

ホスミシンS耳科用
（成分ホスホマイシンナトリウム）
→溶解後は室温で2週間以上経過したものは使用しないでください。

ロメフロンミニムス
（成分塩酸ロメフロキサシン）

ジオクチルソジウムスルホサクシネート「CEO」
耳垢除去剤

オルガドロン点眼・点耳・点鼻液
（成分名デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム液）

リンデロン点眼・点耳・点鼻液
（成分名ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム液）

ベタメタゾンリン酸エステルNa・PF眼耳鼻科用液0.1％「日点」
（成分名ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム液）

点耳・耳浴のやり方

点耳をする前に

寒い季節は特にご注意ください

冷たい薬液を耳に入れると、めまいを起こすことがあります。使う前に手のひらで容器を握って、体温に近づけてから使用してください。（寒い季節、朝、部屋が暖まっていないときは特にご注意ください）
めまいを起こさなくても冷たい薬液を耳に入れるとゾクッとします。

手をきれいに洗ってください。
医師の指導にしたがって、綿棒などで軽く耳の中の分泌物を掃除してください。
容器を手で握って、薬液を体温に近づてください。冷たいまま点耳すると、めまいを起こすことがあります。また冷たい薬液が耳に入るとゾクッとしてびっくりします。
点耳する耳を上にして横向きに寝てください。お子さまの場合は保護者の方の膝の上で行うとよいでしょう。
容器の先が耳に触れないようにして、耳の中に指示された滴数を入れてください。
お子さまの場合、耳に薬液が入ると驚くことがあります。やさしいお声がけを忘れずにお願いします。
軽く耳たぶを後ろ側にやさしく引っ張ると、薬液が奥に行きやすくなります。その際に耳の穴の前にある出っ張りを数回押すと鼓膜の奥まで薬液が届きやすくなります。唾を飲み込むようにすると液が奥まで行きやすいです。
横になったまま10分程度、同じ姿勢でいてください。これを耳浴と言います。
（点耳の場合は2～3分になります）
清潔なガーゼやティッシュなどで耳を押さえながら起き上がってください。耳の外へ流れ出た点耳液はふき取ってください。

耳あかをいじるのはやめましょう

耳垢（みみあか）は取らなくてもいいの？

毎日やらなくてもいいそうです！

耳垢（みみあか）は外耳道の奥の皮膚が少しずつ外に移動し、外耳道の分泌物と混ざってできたものです。耳垢にはカサカサした乾性耳垢とベタベタした湿性耳垢があります。耳垢には免疫物質が含まれているので感染を防いだり、またゴミを吸着して外耳道や鼓膜を守っています。
垢（あか）というとなんだか汚いものと捉えがちですが、耳垢は大切なもので頻回に取る必要はないそうです。

毎日お風呂上りに綿棒でほじほじしていませんか？綿棒でいじると気持ちいいですよね。特に花粉症の季節などはかゆくなりがちです。でもいじり過ぎて耳だれが出たことはありませんか？痛くなってしまったことはありませんか？

積極的な耳掃除はトラブルの元にもなります。通常は月に１～２回程度のお掃除でいいようです。過度にいじるのはやめましょう。

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